“足を吹っ飛ばされて英雄?”
ボストンマラソン爆弾テロ事件に巻き込まれ両脚を失った男性が、「ボストンよ強くあれ」のというスローガンのもと英雄として祭り上げられる。
普通の男性が、両脚を失い大勢に注目される中で、家族や恋人、自分自身と向き合っていく実話。
テロにより両脚を失うという悲劇を乗り越えていく主人公の心理的描写が丁寧だった。
病院で目を覚ますと突然脚がなくなっていて、国中から注目され、「英雄」と言われる。
今まで感じたことのないプレッシャーと、消えないテロへのトラウマ。
やがてそれを受け入れ前向きになっていく。
家族の鬱陶しさや、何もかも人に頼る生活、自分を甘やかしてしまう心。
運命にどんなにツライ試練を課されても人は生きていく。
また、脚を失った人の生活の難しさがリアルだった。
切断後の強烈な痛みや、トイレ風呂もままならない生活、再び立つこと難しさ。
ジェイクギレンホールの目ってスゴイ綺麗だし雄弁でよかった。
「パトリオット・デイ」を観てからだと事情がわかって面白いかも。
アメリカの対テロ感情や愛国心って、やっぱり日本人としては共感しきれないとつくづく感じる。
実話以上の面白い表現がもう少しあればなぁと思った。
原題は「Stronger 」