くりふ

点のくりふのレビュー・感想・評価

(1940年製作の映画)
3.0
【小気味の海】

ノーマン・マクラレンも巨人ですが、コンセプチュアるいので取っ付きづらく、あまり集中して見ておりませんでした。

が、やっぱり巨人を食んでおかぬのは勿体ないので、少しずつ。

本作は、小気味よい音との連動が楽しい一編。“プチプチ”をつぶす快感に近いといえば近いだろうか。1940年作なのに、本能に訴えてくるためか、鮮度があります。

点というか、泡が弾ける感覚に“メタモルフォーゼみ”を加味している。生物感があります。

CGなどない時代。ダイレクトペイントという、フィルムに直接ペンで書き込んで動かす手法を使っていますが、本能に訴える生な快感は、この手法から来ているのかも。

また、この音はひょっとして、口からポッと吐き出す音を使っているのか?www

AIに作らせる脚本が問題になっているが、映画も一度、これくらいプリミティブなところまで立ち返った方が、生まれ変わって長生きできるのかもね。

メリエスなどの古典も、改めて振り返ってみようと思います。

<2023.7.19記>
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