【小気味の海】
ノーマン・マクラレンも巨人ですが、コンセプチュアるいので取っ付きづらく、あまり集中して見ておりませんでした。
が、やっぱり巨人を食んでおかぬのは勿体ないので、少しずつ。
本作は、小気味よい音との連動が楽しい一編。“プチプチ”をつぶす快感に近いといえば近いだろうか。1940年作なのに、本能に訴えてくるためか、鮮度があります。
点というか、泡が弾ける感覚に“メタモルフォーゼみ”を加味している。生物感があります。
CGなどない時代。ダイレクトペイントという、フィルムに直接ペンで書き込んで動かす手法を使っていますが、本能に訴える生な快感は、この手法から来ているのかも。
また、この音はひょっとして、口からポッと吐き出す音を使っているのか?www
AIに作らせる脚本が問題になっているが、映画も一度、これくらいプリミティブなところまで立ち返った方が、生まれ変わって長生きできるのかもね。
メリエスなどの古典も、改めて振り返ってみようと思います。
<2023.7.19記>