Tetra

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーのTetraのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

最初に言うけどこれは傑作そして別格。傑作て言葉はあまり使いたくないが長回しの多用、時間との密接な関係、音楽やセリフを排除してGhostが妻のMのかいたメモを読もうと時空をも超えるめちゃくちゃスペクタクルな映画だった!

まずやられたのがGhostがシーツおばけになる過程。矛盾がない、なるほどね!となる。
そしてMの深い深い悲しみを表すあのパイを流し込む長回し。悲しい!とか大声あげて泣くんじゃなくてただ休む暇もなく食べるという行為。
監督がインタビューにも書いてたけど食べるという行為は悲しみを表し伝えるのにはとても良いのだとか。
もう本当に辛くて痛々しくてすごくくるものがあった。

パーティにいる哲学おっさんの「遺産」の話からMとSの遺産に触れていくのも良い。そしてGhostはMの遺産であるメモに執着してそれが全てなんだとわかるラストには恐れ入った。
歴史なんかにも触れ実はそれは時空を超えた愛でもある。
Ghostの視点で追っていくが生者からみるとそれはただの怪奇現象であることを不穏な音楽で伝える。両方の気がきいていて自分はとても好み。
次の作品期待してしまうなぁ。
Tetra

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