幕のリア

A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリーの幕のリアのレビュー・感想・評価

3.7
体調最悪なのに憑かれたようにスクリーンにノロリノロリと向かってしまった。

とある幽霊と呼ばれる存在の物語。

人の愛と呼ばれる概念を見守るスピリチュアルな存在。
人も住まない僻地に開拓民が愛を育むスウィートホームを建てようとした時、その存在は生まれたのかもしれない。
優しき精神性を餌にするかのように待ち続ける。
何を待ってるのかは忘れちゃったけど。
隣の柄物霊子ちゃんは、待ち続けたものが消えちゃったと、プスンと消滅しちまった。
メキシカン親子は何喋ってるか分かんないけど、家族写真にお父ちゃんがいない!と愛の不足に思わず腹が立ったんだ。
ハゲのゴタクに、意外に我が意を得たりと途中から持論を乗せてみて喋らせた。
愛の秘密が書かれた紙には、答えがあったのかなかったのか。
もう一人のゴーストはそれでも待ち続け、愛も何にも感じられない無機質な空間に絶望し、身を投げた。

家のシーツに穴を開けてソロリソロリと部屋を練り歩いてみよう。
寂しい表情が作れるようになったら、ゴーストの気持ちが理解出来るかもしれない。

2018劇場鑑賞110本目

追記

ケイシーアフレックゴーストは、ついには身を投げ、あの地に人が初めて寄り付いた時代にループした。
そしてその時間軸の中で自分と彼女を見つめることになる。
もう一人のゴーストを横目にようやく運命の紙片を手に入れ成仏したとさ。

そう理解しておくことにした。
幕のリア

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