ちろる

女は冷たい嘘をつくのちろるのレビュー・感想・評価

女は冷たい嘘をつく(2016年製作の映画)
3.6
女の犯罪は、ほとんど愛情や憎悪、嫉妬などだいたい感情絡みで起こると言いますがそんなことを体現した様な作品。

女性が社会進出できる世の中になったとはいえ、女が一人で子育てをしながら生きていくにはまだまだなのは日本も韓国も同じなのですね。
そんな社会の弱者であるシングルマザーの主人公の最愛の娘ダウンが、ベビーシッターと共に行方不明になるところから始まるのだが、、
中国人ベビーシッター ハンメの過去のパンドラの箱を開けていくうちに遣る瀬無い気持ちになってきてしまう。
たしかに誘拐するハンメの事は許せないのだけど、それ以上に許せない人間が多すぎてどこに憤りをぶつけていいかわからない混沌とした思いのまま物語が進むので心は疲弊しまくりました。
ストーリーはそんな感じでストレスフルだが、主役二人の演技、特にベビーシッター役であるコン ヒョジンのなんとも言えない表情の演技には釘付けで、ラストは彼女の顔を見ただけで辛い気持ちになってしまう。
そんな凄みのある演技を見せてくれる。
「女は冷たい嘘をつく。」
冷たさを与えた男どもに鉄拳を!振り上げた拳が下ろせないまま、どうしようもないこの気持ちはどうしてくれよう?
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