お父さんが執筆を始めて名前を見て、やっと実在した永井隆さんだったことに気づいた。
木下監督はきちんと観客に涙を流させる監督というイメージもあったが、この作品では意外に悲しく辛い場面も早く切って、次のカットに進んでいる感じ。その分、この家族の人生が丁寧に描かれていて、だからこそ、戦争というものを二度と起こしてはいけないんだと改めて考えさせられた。
最後、原爆が落ちた直後の長崎が歌とともに再現される場面は、観なければいけないと強く覚悟したものの、とうとう目を背けてしまった。憎むのではなく、過去を見つめることで、私は前を向かねばならないんだ。