ヘンな映画!宗教的な意味はわからないけど、人々の次の行動が予測できなくて、目が離せなかった。
とりあえず、ある家庭にやってきた青い目の青年がなにやらたいへん魅惑的な人物らしいのだが、彼の魅力を言葉で語るとか、ドラマチックな音楽で心情を表現するとかして、魅惑される側の感情に観客を同調させようとしてこない。それが、かえって青年が魅惑的であることの説得力を増していた気がする。完全にひとごとになっていることで、「はたから見てるとよくわかんないけど、この青年には実際に会わないとわからないものすごい魅力があるのだな」と。
それと、この青年の股間やパンツが大写しになることがやけに多かったり、フランシス・ベーコンの絵画が作中に登場したり、なんだかちんちんの存在感が大きいなーと思った。
これはキリスト教やら権威やら資本主義やらへの批判なんだろうか。よくわからないまま、うっすら心に残り続けそうな映画ではあった。