のこ

メアリーの総てののこのレビュー・感想・評価

メアリーの総て(2017年製作の映画)
4.7
私の中では今年最高の作品😊(パンフまで購入)
涙が溢れ出たラスト展開!感動の余韻はたまらなく続いて~💛
この脚本! 映像美! 衣装! 
19世紀のイギリスの街並み~^^
そして等身大のメアリー役を見事に演じ切ったエル・ファニングに大拍手!

自分を産んですぐに亡くなった母、異母との折り合いが悪く 母の眠る墓地に来ては安らぎを求める。
貧しくても誇り高い作家の父を敬愛し 父は娘に対して厳しく激励、
「おまえの文章はひとまねだ!自分の声をさがせ~」
とアドバイスしてスコットランドの友人バクスター宅へ
(父と娘との深い信頼関係 目に見えない絆にじ~んと
ラストまで細く長く彼女の成長を支えていく)
 
そこでの読書会でメアリーは異端の天才詩人と評判のパーシー・シェリー(ダグラス・ブース)と出会う。
メアリーは身ひとつで彼と駆け落ちするが メアリーに数々の悲劇が訪れる。
パーシーは父親から勘当されてお金が底をつき メアリーは子供産むが借金取り立てで逃げる最中に娘は命を落とし
自由奔放のパーシーは駆け落ちした時にメアリーと一緒に付いて来た義妹クレアとも密通 またクレアは悪名高い詩人バイロン卿(トム・スターリッジ)の愛人になり妊娠。
失意の中にあったメアリーは詩人バイロン卿の別荘で「みんなで1つずつ怪奇談を書いて披露しよう」と持ちかけられ、この時に生まれたのが「吸血鬼」であり、メアリーの書いた「フランケンシュタイン」

メアリーの人生で経験した心の中すべてを書き表した~
怪物を生み出した科学者フランケンシュタインは才能豊かだけど自由奔放、身近な人を苦しめる夫パーシー
彼を通して味わった苦悩 電撃のようにメアリーに書く力を与えて来る。
パーシーの影響だけでなく 才能ある亡き母への思い 
自分が生まれたために死んだという罪悪感
我が子を死なせた喪失感 もう一度会いたい命を蘇らせたい切望 妻子ある男性を奪い妻を自殺に追い込んでしまった苦しみ 文章を書く本質を教えてくれた父
18歳の知的なメアリーはさまざまな体験をもとに怪物的名作が生まれたが女性が本を書くのが珍しい時代で出版がなかなか難しい
ダメ亭主だったパーシーが ラストはいいところを見せてくれた^^
でもやっぱり父親の愛はどんな時も変わらず~
121分大作で見応えたっぷりぜひ劇場でご覧ください。
のこ

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