鎖園

ティーンスピリットの鎖園のネタバレレビュー・内容・結末

ティーンスピリット(2018年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

短いセンテンスでかなりの情報量を詰め込むのがうまい監督だと思った




かなり早い展開のシーンの移り変わりで

物語は進んでいくんだけど

その一つ一つのシーンの中身に

エル・ファニング演ずる主人公の今現在の状況、境遇そして環境が

見事に拾い上げられていて・・

その

センス(誰にも真似できない持って生まれてきたモノ)



ビルドアップ(大学でしっかり勉強したのであろう)



よもやのボンボン二世監督作品の一抹の不安はここにはなかった


非常に見応えのある映画だった!・・


と言っても

いつもの常套なサクセスストーリーではあるんだけどね・・・


羊→マイク

I-podを聴いているお花畑→I-podを聴いている高層ビル群

映画ほぼ全編とかさない髪→エンドロールでヴィダルサスーン

など

BEFORE→AFTERをしっかり描くことで

片田舎から出てきた田舎者が登り詰めていく

物語ではあるんだけど


映画冒頭ただのバーの歌好きの客だと思っていた汚らしい老人が

実は「半分チョーだい」な【銭ゲバ】だったり


映画観賞前に観客誰しもが頭をよぎるであろう

「ア〜あれの二番煎じ映画ねw」を先読みし

オーディションでアイリーン・キャラのopを採用する

自虐的ツッコミ

だったり


キャラクターや映画的色付け




さらには!

地区オーディションの一騎打ちに自分が呼ばれず

「エンゼルX!」と呼ばれた時の!




あのファニングの








【目】!!!!








・・(大爆)

アレは!良かったね!!(笑)




この映画で彼女が一番歌以外で初めて出した【感情】じゃないかな(笑)




極め付けは!!

自分を抱こうとしたスターの横でチームになって踊るシーン!


一様に付いて行こうとするんだけど横を逐一確認しながら・・

踊るファニングの『演技』といい・・








その【同調圧力】のキレイゴト過ぎる

『社会』と「自身」の

【自己矛盾】に!!!!








オェ〜〜〜〜〜〜〜〜(超爆)








映画冒頭からの学校でのコーラスシーンといい

母親への【嘘】つく時のオェシーンといい








「キライなものはキライ!!!!!!!!爆」








な主人公へのキャラクター設定の揺るぎなさ!!

がこの映画が好きな理由だね

(お涙頂戴映画だったら産んで育ててきた母親との『融解』をちょっとでも【挿んで来るんだけど】




それが一切ない!!




それが良い!!)




最期の最期成功を手にしたバンドマンと鉄道を共にするエル・ファニングの「過去と全く変わりない」佇まいは美しい・・


今までこの女優は気にしなかったが

監督の力量のおかげで

気になる『女優』さんになった。
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