2002年に発生した『ユーバーリンゲン空中衝突事故』に着想を得て映画化した作品らしい。航空機同士の空中での衝突は上空にいたすべての関係者を死に至らしめた。帰りを待つ家族は突然愛するものの命を奪われる、とても凄惨な事件。実話ということもあるが、発生原因は不運が重なったということに尽きる。別に誰かが意図的に起こしたわけではない。しかし償いは金銭だけなわけで、納得できない人もいたということだ。管制官というのは非常にきついタフな仕事なんだろう。観ていて思ったのは今でも起こりうることなのではないかということだ。
人間に頼ることは、エラーが発生する可能性があるということに他ならず、根本的な解決に至っているとは言い難いと思ったが、どうなんだろう。迷いや不作為は人の死につながる、こんなストレスフルな仕事を誇りを持ってやってくれている人がいるのかと思うと頭が下がる。
