たこやき

ハウス・ジャック・ビルトのたこやきのネタバレレビュー・内容・結末

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

すっごく面白かった。面白かったけど、人に勧めるとヤバい人だと思われそうなので注意したい作品。
私はグロ得意ではないが、ギリギリ大丈夫だった。


芸術のため自らの衝動のままに殺人を繰り返すジャック。

最初の殺人はまだ理由が理解できる。
その後の殺人からは、理由という理由は明言されない。ただ、写真や実験のため。

「なぜ殺す?」の理由が知りたくて観ていると、電灯の話や過去の歴史上の殺戮も出てきて、逆に問いかけられる。何が正義かこちらも曖昧になってくる、不思議な感覚。
積み上がる死体に、感覚がどんどん麻痺してくる。
そんなジャックでも時には強迫観念に苛まれたり、人間味も見せてくるおかしさ。

そして、ジャックは自分自身を表現した、唯一無二の家を建てることができた。

しかし、結局最後は芸術と一体化しながらも地獄に落ちたジャック、これでも凡人だったということか。
エンドロールの曲も相まって、観終わった後はなぜか清々しい気持ちになれた。

観客に問いかけ振り回しながら、最後は現実に戻す、面白い作品でした!

帰り道は電灯に照らされた自分の影をつい見てしまった。
たこやき

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