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ハウス・ジャック・ビルトのjonajonaのレビュー・感想・評価

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)
3.7
東方仗助がいない杜王町で吉良吉影がやりたい放題するようなお話。
サイコなシリアルキラーの自分語りで終始物語が進むのでこれで貴方もアタオカになること必至!ぜひご覧あれ!

マットディロンの怪演が凄くてサイコパスっぷりがいい。家に入り込むまではあの手この手で怪しまれる事も大して恐れず堂々と策を弄して笑顔を振りまくが、家に侵入した途端横柄かつ不気味な本性を剥き出しにする様は気持ち悪すぎて最高。
想像以上に殺人描写のグロさより、殺人に至るまでの対象へ接近する過程がフォーカスされて描かれてて、そのあたりが本作の魅力でした。
あと、なんといっても強迫障害持ちの殺人鬼という彼のキャラ。現場から逃げようとすると血痕の拭き残しが部屋中にあるような気がして戻っては拭き、戻っては拭き、…ようやく行くぞと思ったら、戻っては拭き!!?あれが白眉ですね笑
にしても、受け入れられた瞬間人を殺すってもう屈折しすぎておっかない。自分の本性が人に受け入れられないと知ってるから、潜在的にそれを恐れて人に受け入れられた瞬間にそのピークを冷凍保存したくて殺していくんでしょうね。

ずっと彼のモノローグで話が進行していくけど見てられない一歩手前で止まってるバランス役が語り部の1人『ヴァージ』でしょう。冒頭からラストにかけての展開の飛躍も彼の語りがあるから成立する不思議さでした。ああいう展開個人的には好き

被害者の女性がだれかーー!助けてーー!と叫ぶのに合わせて目の前で殺人鬼がもっとだ!誰かー!ここに殺人鬼がいるぞー!助けてくれーー!!と叫ぶシーンの不気味さ、怖さは相当なものだった。

EDのヒットロードジャックが素晴らしい
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