きゃん

50年後のボクたちはのきゃんのレビュー・感想・評価

50年後のボクたちは(2016年製作の映画)
3.8
ひと夏の冒険は、少年を大人にする。田舎の学校に通う14歳の少年2人が退屈な日常から飛び出し一生忘れられない旅に出るロードムービー。

学校ではのけ者にされ、家庭では母親はアル中で父親は不倫中。そんな環境の中で過ごす14歳のマイク。ある日、学校に何もかもが破天荒で恐れ知らずのチックという転校生がやってくる。夏休みになり、マイクはチックに誘われ盗んだ車で〝ワキアラ″を目指す旅に出ることに・・・

車を運転したり、大人を出し抜いたりと大人びたことをやっている2人だけど、冒険心に心を躍らせたり、お腹を空かせてご飯にがっつく姿などやっぱり14歳の少年だなというところもあって可愛かった。クールにしていても根はまだ幼い。後ろの戻るのは嫌と前に進み続ける2人の旅のやることが破天荒すぎて見てる方がハラハラしてしまう。途中で出会って旅に合流するちょっと変わり者の少女も良いスパイスになっていた。

14歳という大人になりきれていないけど、子供っぽくも見られたくないと思う年頃。閉ざされた空間の中で窮屈さを感じながらモヤモヤとして生きてきたマイクは、チックに誘われ開放感のある外の世界に飛び出すことで自分自身も解放できた。誰かが連れ出してくれないとマイクは外へ飛び出すことができなかっただろう。この14歳という年齢の時にチックに出会えたことはマイクにとって最高の財産だったのではないかな。犯罪はダメだけど。苦くもあり最高の夏の思い出。マイクの自信に満ちた表情がかっこ良かった。50年後彼らがどうなっているか見てみたい。
10代の頃に見たかった。
きゃん

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