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空飛ぶタイヤのn0701のネタバレレビュー・内容・結末

空飛ぶタイヤ(2018年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

運送会社の脱輪事故により失われた女性の命。
彼女には子どもがおり、夫がいた。子どもは幸いかすり傷で、女性は即死だった。

調査の結果は「整備不良」。
窮地に立つ運送会社であったが、整備を担当した若い兄ちゃんは見た目とは裏腹にチェック項目を作り、整備に余念のない職人だった。
そして一つの疑念が生まれる。事の真相はなんだったのかというもの。

事件の闇に迫るのは若き運送会社の社長で、車の調査に当たったホープ自動車に対し、何度も再調査依頼をかける。しかし、ホープ自動車の担当課長は対応はおろか、電話に出ることもしない。

だが、その対応課長のもとに品質管理部門の男が忍び寄る。運送会社が何をしているのか、動向を探りに来たのだ。

あとから思うと、これが悪手だったと思う。
そのまま放置するか、担当課長ではない下の人間に動向を聞いていれば、担当課長はおかしいと思わなかっただろう。

そしてホープ自動車に潜む闇を知ることになる担当課長。つまり、「T(タイヤ)会議」の存在だ。ホープ自動車では実はタイヤのパーツの一部に致命的な欠陥が潜んでいたのだった。それを品質管理部門の人間と上層部(専務)だけに共有し、事故調査を握りつぶし、リコール隠しをして多額の損失を免れていたのであった。

つまり、女性の死は巨大企業の隠蔽によって生まれたものであった。

細かい部分は省略するが、実は同様の事故は多数報告されており、その中でも新聞に掲載されていない事故が一つ存在していた。それが新品なのに発生した脱輪事故である。これは整備不良では言い逃れ出来ない代物であった。国交省に提出したデータでは整備不良となっているものの「通常発生しない事故」では到底ないものであった。

内部告発とこの動かぬ証拠により、ホープ自動車には家宅捜索が入り、専務は「T会議」によるリコール隠しで逮捕されることになる。

中小企業が大企業に勝ったのである。

物語は、ある家庭の母親の突然の死と勧善懲悪という典型的なドラマ仕立てではあるが、全体的に悪くなかったと思う。なんでこんなに評価低いんだろう?難しかったのかな?
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