Kana

ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男のKanaのレビュー・感想・評価

3.0
現代でも悪の代名詞として語られる、独裁者ヒトラーが世界征服を目論んだ時、それを許すまじと徹底抗戦を決意した、一人の男がいた。
言葉にすると英雄譚のように聞こえるけれど、戦争は国と国との争いだから、必要なのはスーパーヒーローではなく統率者。
しかもそれは、沈みかかった船を押し付けられた、口ばかりの嫌われ者の皮肉屋だった。
ヒトラーを敵側から描いた映画も、第二次世界大戦序盤にスポットを当てた作品も珍しいなと思いました。
原題は″Darkest hour″=苦悩の時。
物語は始まりの1ヶ月を日々刻々と描き、チャーチルを追うようにカメラは動く。
そこから見て取れるのはチャーチル本人の心情や人となりよりも、当時の民衆と政府の温度差。
ただ思うのは、本当に、勝った人間が正義なんだなってこと。
日本でこんな風に戦争が描かれることはないだろうなぁ。
それにしてもチャーチルって本当にこんなにユーモアのある人だったのかな、奥さんも、だいぶ親しみやすく描かれていたけれど。

個人的には近年話題になったダンケルクについて描かれていたのが興味深かったです。
最近の歴史映画を比較するとこんな感じ。
1939イミテーションゲーム
1939英国王のスピーチ
1939/9シンドラーのリスト
1940/5ウィンストンチャーチル
1940/5ダンケルク
1941/12パールハーバー
1944/6チャーチル ノルマンディーの決断
1945/4ヒトラー 最後の12日間
1945/8日本のいちばん長い日
ヒトラーとチャーチル2作目はまだ見てないので、時代背景とか考えて見てみたいなぁ。

あと一つだけ愚痴を…
日本では戦争は絶対悪と刷り込まれるけれど、誰もが望んで戦っているとは限らないし、なぜ戦争が起きたのか、その結果世界がどうなったのか、始まりと終わりをきちんと説明しないと何の教育にもならないと思う。