Kana

search/サーチのKanaのレビュー・感想・評価

search/サーチ(2018年製作の映画)
2.0
PC画面を舞台に繰り広げられる、失踪した娘を探す父親の捜索劇。

画面の中だけの物語だけど、ストーリーがサクサク進むので、飽きることなく楽しめた、斬新な手法。
デスクトップを映してさまざまなアプリから娘のプライベートを探ったり、監視カメラの映像、ストリーミングなど、実際誘拐事件が起きた時も聞き込み以外にはこれと同じことが行われるんだろうなと思った。
刑事ドラマでは主人公が走り回るところばかり映すけど、実際に捜索に携わってる多くの職員はきっと画面の中であらゆる証拠を探すんだろう。
脚本自体もよくできてて面白かったけど、それだけじゃどこで見たような話になってしまうところ、視点を変えることでより時代を感じさせる臨場感があった。
あとは、覗き見ているという感覚って少し…中毒性があるので、目が離せなかった。

日本では、最近の若者はスマホで全て事足りてしまうので、PCをスムーズに使いこなせなかったりするという。
実際、スマホの方がリアルタイムの情報を全て持っている。
私たちの生活が、人生が、どれだけ画面の中にあるかってこと。
この映画を見たのも画面の中だし、今感想を書いているのも画面の中。
普段の生活の中で、電子機器に記録が残らないことの方が少ない。
それでも、イレギュラーな事態が起きた時にはどうにもならないのが、まだ人間の限界ということなんだろうね。
Apple visionがもっと小型化してドライブレコーダーのように常時稼働している状況になったら、より事件は起きづらくなるのかもしれないけど…。
Kana

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