日本アカデミー賞にて狐狼の血LEVEL2がノミネートされており、これを見て魅力を感じ興味を持ち、まずは前作をと思い軽い気持ちで鑑賞。
元々ヤクザ映画は食わず嫌い的な感じで見たことも見る気もなく、一生関わることのないジャンルだと思っていましたがこの作品を見て先入観や偏見が一気に吹っ飛んだ。
地元が山口県なのと母親が広島出身の為広島弁にあまり違和感がなく、スッと耳に入ってきた。
むさ苦しい悶々とした警察署内。タバコにジッポ。
どちらがヤクザなのか分からないほどの警察側の気迫。
一見だらしないだけの適当なオヤジかと思いきや
大上のおかげで大抗争を阻止出来ていたという影のヒーロー。
このまま上手く丸く収め、尾谷組と加古村組がぶつかることなく少しでも平和に、と健闘していた矢先に事件が起こる。
冒頭のシーンと終盤手前の役所広司のあのシーンは衝撃だった。(ネタバレになるので言えませんが)
とある出来事をきっかけに芋臭かった広大出というだけの日岡が少しずつ変化し垢抜けていく様が見所の一つでもある。
人間、ある出来事や些細なきっかけでこうも変わってしまうのか。
自分らしさとは。正義とは。仁義とは。一体何なのか。
結局のところ生身の人間が1番恐ろしくて手がつけられないんだなということがよくわかる内容でもあった。
狐狼の血LEVEL2も楽しみです!
とにかく役所広司の演技が素晴らしすぎる、圧巻すぎる大物ぶりでした!