この人は人間の血が通っていないのだろうか。
死んだ魚のような、正気や覇気の全く感じられない冷たく凍ったような目。表情。
この人に人徳や慈悲のような人間らしい感情はあるのか。
言葉巧みに人をマインドコントロールしては思いのままに。
その常軌を逸した雰囲気に、片鱗に、飛び込んでみることにしたひとりの青年。
罪という意識がない。認識がない。
だから善悪の区別もなければ分別もない。
マナーや秩序フル無視の本作品。
とにかく主演の阿部サダヲさんのとんでもない怪演が自然すぎてもはや本人がやっているのではないかと疑ってしまうほど。
ここまでの俳優はいるだろうか。
最初からこういう人間なんだと思ってしまうほどのハマり役。演技力に脱帽です。
緩急つけることなくジワジワと追い込まれていく世界観に、貴方も苦しめられるかもしれません。
気になる方は是非。