昭和63年の広島で、ヤクザとの癒着が噂されるマル暴の刑事・大上と県警本部から赴任してきた新人の刑事・日岡が失踪殺人事件を追ううちに、激化する暴力団同士の抗争へそれぞれの正義を賭けた戦いを挑むクライムドラマ。
一匹狼の綱渡り。
柚月裕子の原作を『凶悪』の白石和彌監督が映画化し、役所広司と松坂桃李が日本アカデミー賞で最優秀主演・助演のW受賞を果たした作品。
極道、金、抗争、暴力、女、正義。
骨太なバイオレンス映画でした。
ブタのインパクトが強い。
白か黒かでは裁けない正義を、破天荒で手段を選ばない、ある種のダークヒーロー的な感じで演じる役所広司がめちゃくちゃカッコいい。ワイルド。
広島弁のわからない部分が多かったのがちょっと残念ですが、その迫力だけで充分伝わる。
松坂桃李がエリート新人から徐々に立派な狼へと成長(と言っていいのか)していく姿が良かったです。
鑑賞後は『L.A.コンフィデンシャル』や『トレーニングデイ』を思い出した。
古き良き時代の東映任侠映画の再来と言われているようですが、この映画ハリウッドでもウケそうな気がします。
“警察じゃけ 何をしてもええんじゃ”
おそらく死んだ後のことまで計算して彼のことを導いていたのかもしれないけど、もしかしたら最初からそのつもりだったのかもしれない。
タバコを吸うシーンは受け継がれる意思の象徴のようでシビれた。