【2023年度香港映画見ようね会 ついに開幕！！】
香港映画近年の大傑作！ クリッシー・チャウ、ジョイス・チェン、ベイビージョン・チョイ主演。香港の同名の舞台劇の映画化。
まもなく30歳を迎えるキャリアウーマンのヨックワン。キャリアは順調だけど、迫りくる30代の焦り、彼氏との結婚、認知症の父親の介護など、難問に追われる毎日！
住んでいた家を、大家の都合で追い出されてしまい、親戚のティンロの家に住む羽目になるが...。
無名キャストと低予算ながらも、香港でメガヒット！香港愛炸裂の今作。ウォン・カーウァイやbeyond、レスリー・チャンと言ったあの頃の香港への愛情たっぷりのエピソードがてんこ盛り！
港式奶茶(香港ミルクティー)、 茶餐廳、南Y島など失われつつある香港の情景。香港の全てが詰まっている秀作。
監督は元々舞台俳優で、10年以上も今作の原作となる舞台を公演してたそうです。
ジャッキーの『シティーハンター』でガラガラハッピー歌っていた2人組が、大家とタクシー運転手役で出てたのに、気づいた人いるかな？？
以下ネタバレです。
■ネタバレ
30歳を過ぎてもフリーターのティンロは、決して美人とは言えないし、あまり恵まれた人生を送っているとは言えないけど、友達以上恋人未満の幼なじみとの友情など、人の絆に恵まれた人生を送っています。
ティンロの人生は、日本のロスジェネ世代と重っています。
日本では同世代同士でも、勝ち組負け組とレッテルを張り、地獄みたいな煽り合いになっている現在。ヨックワンとティンロは、2人の邂逅により、人生に輝きを見つけ、人間の価値は社会的ステータスや肩書きだけで決まるものではないと描いています。
ティンロは、ステージ3の乳がんが発覚して、治療前にパリへと旅行します。
ステージ3になるまで、なんでガンに気づかなかった？！とかヨックワンのお母さんや彼氏が急にいなくなったりと、細部が雑なのが惜しい！
ティンロの幼馴染役、ベイビージョン・チョイがとにかくイケメンで何処までもいい奴！
彼は『霊幻道士 こちらキョンシー退治局』などに出演！『イップマン 継承』でも出演しており、若手が育たない香港映画の唯一の光です。
んで、ちょっと文句つけたいのは、邦題が作品にマッチしてない。『29+1』だと伝わり辛いかもしれないけど、原題のままの方が良かったのでは？
そして、マジックリアリズムと言うべき演出が！
時空を超えてヨックワンとティンロが、エッフェル塔の前でようやく会える場面は、レスリー・チャンの「由零開始」の劇伴も相重なり大いに泣かせてくれる名シーン。
そして、全てがつながる奇跡の様なラスト！！
“由零開始”とは、ゼロから始めようって意味。
2023年相変わらず世間は、ギスギスしてるけど、もっと純粋な気持ちを持って、一年を過ごしたいなと自分に言い聞かせてます。
『マスターZ』でも存在感を示した、クリッシー・チャウ本当にステキな女性ですね。
嫁にしたい。爆笑🤣
そう言えば、最近横浜の茶餐廳「八十港」勇気を出して行ってみたんですよ！あ！この米の味！この香港特有の味付け！
まさに香港にいる様でした。
女性の店員さんに、広東語で話しかけてみたら、すごい喜んでくれて、新年早々嬉しい気分になりました。万人に薦められるお店ではないけど、香港ラバーな方なら是非！
香港の文化は、国を越えて生き続けるんですね。
心地よい広東語、香港の街並み、香港への愛が高まる事は必至で、香港映画って本当に最高だなって思わせてくれる作品です！！
さて、来月は気分を変えて、トニー・ジャー、ウー・ジン主演のアクション超大作『ドラゴン・マッハ！』にします！お楽しみに！
開催日は、2月11日(土曜日)を予定してます。
奮ってのご参加お待ちしてますね！
