Dumbo

ソウルメイト/七月と安生のDumboのレビュー・感想・評価

ソウルメイト/七月と安生(2016年製作の映画)
5.0
これは映画の中のことだから…

何度自分に言い聞かせても、
110分で二人の女性の半生を
経験してしまったような気持ちになり、
まるで自分のことのように苦しくて、
まだこの中から抜け出せずにいます。




『少年の君』を観て、周冬雨(チョウ・ドンユイ)さんの演技力に圧倒されて、他の出演作品を探していたら、この作品を見つけました。

全国で大分と京都の2館だけまだ上映していて、
その一つがいつも行っている映画館だったので、
何か運命的なものを感じて、急いで観に行きました。(大げさですね💦)


5点じゃ足りない…
私の中では、
5点満点のスコアを付けた『少年の君』を
超えてしまいました。
(すみません、あくまで私の個人的感覚です)






安生(アンシェン)と七月(チーユエ)
この二人の関係を一言で言い表すのは難しい。
親友であることは確か。
でも親友よりずっと深い。
だけど、同性同士の恋愛関係でもない。

大好きで大嫌いで、私のすべてだったあなた…



若い女の子同士の友情物語なんて、
どちらかというと苦手な分野だったので、
全然期待してなかったけれど、
これは一言では語れないほど素晴らしかった。
素晴らしかったのですが、
私は七月の人生の方に
寄り添いすぎてしまい、苦しかった。

“女の人生は
どんな人生を歩んでも辛い”

自由で奔放に生きている安生と、
真面目で一途で、飛び立てずにいる七月。

自分は歩いてこなかった人生の一部に憧れて、
違う人生を生きてみても、
結局辛いことは変わらない…
それなら与えられた運命に逆らわず、
今いる場所で折り合いをつけて
生きてみた方がいいのかな…



今作の周冬雨さんは『少年の君』の
チェンとは正反対の役でした。
どちらの役も素晴らしかったけど、
本当の彼女はいったいどっちに近いのかな?



安生と七月。
13歳で出会った頃は、
いつも一緒だったけど、
考え方も下着の付け方も違っていた二人。
大人になってからは、
別々だけど、心は深く繋がっていた。


影を踏むと
その人と一生一緒にいられる。

叶わなかったように見えて、
その願いはある意味叶ったように思った。





七月与安生/SOUL MATE
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