ララランドの対極に位置するような、色彩やエモーショナルな部分が押さえられた作品。
宇宙飛行士ニールアームストロングのNASAミッションの実話に基づく物語。
ニールアームストロングはライアンゴズリング。結婚して2男に恵まれるも、次女を病で失った傷が癒えず、喪失感を抱え、静かに宇宙へ情熱を燃やす硬派な男。
自己完結するタイプ(悩み痛みを共有しない)なので、おそらく夫婦か家族の危機が来そうだなぁ…と心配しつつ見守ることに。
ゴズリン、ずっと憂い顔。
抑え目の描写が続き、溜めに溜めての発射シーンが爆発、どーん、爆発、どーんの連続。
画面を占める音と炎の色が迫力。
宇宙の描写は、当時の宇宙船の仕様に則っているらしいので、ゴズリンの目視で確認できる範囲のみ。
地球よ……という感慨が浮かぶのは、その後の月面着陸を果たした時。
娘ちゃんの腕輪を月に…は実話かわかりませんが、ゴズリンの心の重さがあそこでやっと解放されたのだと思うとじんわりします。
後半のミッションに赴く直前に子供達と会話するシーンやラストのガラス越しの夫婦の対面を観てハッピエンドで安堵したんですが、
ふと思い出して調べたら、この奥さんとはのちに離婚しちゃうんですよね…😅
NASAが当時の技術の最先端を集めて作った宇宙飛行ロケットとはいえ、更にそのための訓練をしこたまこなしてきたとはいえ…有人の宇宙飛行がまだ試行錯誤の段階で、そこに足を踏み出す人達の心や情熱は強いな。