みい太郎

ワン・デイ 悲しみが消えるまでのみい太郎のレビュー・感想・評価

4.0

静かな…本当に静かなリズムで
穏やかで嫋やかで。そんな作品。

刺激が無い様な静けさな反面、心の中は実は大荒れで溺れそうなくらい苦しい。
本当に切なくて苦しい人は号泣なんてしなくて実は少し微笑んでるような佇まいなのだ…
そんなコトを見せつけられる。

この監督の作品。本当にゆっくり丁寧に美味しいお茶でも入れるようにゆっくり話を進めるので、その間合い好きでは無い人には向かないし、私はこの監督のセリフのシンプルさや間合いが大好き。

事件もリズムもそんなに早くないので中弛みを感じる方もいるかも。私はソレも含めて良かった。
色合いや風景も素晴らしく綺麗。

前作も綺麗だったけど今回は特別な風景でなく、韓国の普通に観れる綺麗が満載。

キムナムギル さん10年ぶりくらいにちゃんと観た。若手の時も上手かったけど、ルックスが好きではなくて(ファンの方ごめんなさい笑)おじさんになって優しさという味が出た。

チョン・ウヒちゃん。かわいい。
表情が本当にかわいくて切ない。
犬のシーンや美容室での表情。
秒殺で鼻の奥がツーンと来た(^_^*)
軽やかにミソ(微笑)を演じてる。

あとあとユンさん。うまいなあ。
いい加減なオヤジに見せといてのあのコマオーまでの流れ。
韓国で次くるオヤジ俳優は彼だと信じてやまない。

ラスト30分。
夫の愛、妻の愛、母の愛…
そして娘の愛。
賛否は分かれると思うけど私はあのラストは悪くない。

ファンタジーやロマンス、人生の中の現実。
この監督と得意とする所。
哀しい物語のはずですがいつもラストはなぜか元気になる。

人生って色々あるから人生。
がんばろう。って(^_^*)
みい太郎

みい太郎