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笑う男のkossのレビュー・感想・評価

笑う男(1928年製作の映画)
3.5
コンラート・ファイトの顔芸と美術だけは素晴らしいが、ユゴーの原作がもつであろう王政と貧民、王権とアウトサイダーの対比が生み出す人間愛やエネルギーが表出されない作品。宮殿内の寝室と彫像の隠し通路、見世物小屋、笑う男の顔の造形などの強さに対して、物語展開や人物描写が弱い。パウル・レニはやはり美術の人なんだと思ってしまう。怪奇感もメロドラマも到達感が薄い。
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