これはいい映画だった。
これが実話ベースというから驚き。
こないだ観た「マダム・イン・ニューヨーク」でもそうだったが、その国・地方ならではの宗教や文化の価値観が、仕事や結婚などの障壁になることがまだまだあるのかと。それぞれの文化的な側面は、良い悪いとかはないと思うけど、それに縛られて自分のやりたいこと、持ってる考えを捨てなきゃいけないのはつらいし、ちょっと納得いかないなあと思った。
主人公のクメイルが最終的にとった選択っていうのは、何かを選ぶことで何かを諦める、のではなく、相手がどうであろうと自分の中で大切にしているものはちゃんと手離さずにいるということ。けれどそれを決して相手に押しつけたりせずに、自分の思いは相手にきちんと伝えたことが、彼が結果的に多くを得られた所以なのかなと思った。
まあ、実際はここまで周囲の人々が理解のある人ばかりというのは、ある意味ラッキーだったんだなと、ちょっと意地の悪い、ひねくれた気持ちもあるわけだけど、それでも強いポジティブな意志は、何かを変える力があるということを教えてくれる、いい映画だった。
あと個人的には、エミリーが良い意味で素朴で、まるで疑似彼女のような愛おしさを感じるほどタイプだったのも良かった笑