万人受けする映画ではなさそうだけど好き。松岡茉優の代表作になる映画だと思う。
主人公のこじらせ方が半端なくて、本当に自己中だし自意識過剰でそれでいて臆病で傷つきやすくて、なんなら不快な女なんだけど、それでも嫌いになれないのは健気で真面目で不器用なとこがかわいらしくもあるから。その辺のバランス、うまーく演じた松岡茉優はやっぱさすがだなと。
俳優陣が脇に至るまで本当に良い。暑苦しくてウザいんだけどそこがまた可愛らしかったりする渡辺大知も素晴らしいし、イチを演じた北村匠海も、その辺のイケメン俳優とは違う憂いみたいなのを持ってていい。来留美を演じた女優もまた然り。そこら辺の一歩間違えればクサくなったり陳腐になりがちなところを踏みとどまるバランスが本当にすごいと思った。
あえて言うならばちょっと良香を甘やかし過ぎなような…もうひとつパンチがあるとよかったんだけど、タイトルにある通り勝手にふるえてる良香のイタさとか、自分に対するブーメラン感がこの映画の良さでもあるから仕方ないか。
でも全体的にとても良かった。人は選ぶと思うけど。
追記 2/12
人生初、映画館に2回目足を運んでしまった。前回観てからずーっと自分の中でこの作品が大きくなりすぎて、原作も読んで、いろんな評論やインタビューも見て臨んだ2回目。話の筋を知ってるからか、1回目より客観的に観れたりして、ちょっと見方が変わったり。
どんな映画もそうかもしれないけど、そん時の精神状態とか、誰と観に行ったとか、
一緒に観た人の感想とかで、ずいぶん見方が変わるもんだなー。
もはや自分の中で、映画で描かれてない部分も更に膨らませて入りこんでるというか、特別な作品であることは間違いない感じ。たぶん精神的にヤバめのときにまた観てしまいそう。
