無花果

コロンバスの無花果のネタバレレビュー・内容・結末

コロンバス(2017年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

マフラーがなくなって軽くなった肩を喜んで、観なくちゃならない映画たちが目を覚まし始めてる。“建築は心の癒しになる” 整えられているものを見ると、なんとなく心が落ち着くし、好きな気がするが、深く感動したとこれまで思えてこなかったのは、引っかかった煌めきについて細分化して考える余裕や充分に見つめ佇む時間がなかったからだろう。自分の中から予期せず湧き出た感激や気持ちこそ、自分の中で一番希少で素晴らしい瞬間で、義務や責任なんか放って探求するべきで、このままだとずっと素通りしていく人生だと、焦りを感じた。ずっと見て見ぬ振りして理想は理想だと思って生きてたな、これじゃ駄目かもしれない。もっと自分の内側の煌めきに気付いて生きていきたい。もっと伸び伸び、生きねば。素肌を包む風の柔らかさ、心地いい静寂、羨ましいと思うばかりではなくて。しかし、じっと考える時間があるっていうのは、本当に、美しいな。次の生活では、選び抜いた少しの道具たちとエドワードホッパーの絵と生活したい。