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サラブレッドのyksijokiのレビュー・感想・評価

サラブレッド(2017年製作の映画)
3.6
■3行サマリ
アニャテイラージョイとオリヴィア・クックの二人が思春期の互いの人生の足かせのような存在をなきものにしようとする話。サイコパスっぽい

■感想
サイコスリラーというより美女二人による心理サスペンスみたいな感じかな。過程が長い分、ラストの展開にはやや驚気を隠せない感じになる。全体のテンポがかなりスローリーなのでその展開を好める人は好きかなぁ。心理描写が少ないので感情移入しにくさがあった。

アニャテイラージョイとオリヴィア・クックのコンビがすごく映える点は素晴らしかった。所々で見せる意味不明な会話たちも哲学的だし達観している感じがあって良かったですね。

やや眠くなってしまったのは3章までがあまりにも長く感じたからかなぁ。あとはサイコっぽさが薄いというかやはり動機の薄さを感じてしまった点はあるかな。

音楽がいい。不協和音、和太鼓、チェロ。不安を煽る感じ。リズミカルで不協和音があってめちゃ良い。突如としてテンポアップしてポップになるのもよい。サスペンス的な音作り。

ピントずらし、口元とブレスレット視点のずらし方がうまい。手前と奥の見せ方。
手ブレ的なカットから二人を客観で撮ってる。基本客観の構図。後ろ髪越しの相手。ピントがちょっとわざとらしいかもとも思いつつ、ちょっとずつカメラずらすのは印象的。

殺しのシーンを間接的な表現で表しているのも良かった。だからその前フリがあったのねという感じで伏線回収的にもグッドでした。

ワンカットで客観的に撮ってるシーンが多くてそこも印象的、あとは横顔カットが長めに取られててふたりとも顔がきれいだから映えててよかった。

庭にフィールドあってチェスできるのは大金持ちすぎる。二人とも大金持ちかい。

最後まで二人の思考が読めなかったのでスッキリ来なかったのと感情移入しにくい作品ではあったけどなかなか緊張感もあって面白かった。

キャスト ☆☆☆☆ 3.8/5.0
ストーリー ☆☆☆ 3.3/5.0
演出 ☆☆☆ 3.4/5.0
映像 ☆☆☆☆ 3.7/5.0
音楽 ☆☆☆☆ 3.5/5.0
バイブス ☆☆☆ 3.3/5.0
プロット ☆☆☆ 3.2/5.0
全体 ☆☆☆☆ 3.6/5.0
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