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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のardantのレビュー・感想・評価

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スティーブン・スピルバーグらしいヒューマニズムに溢れた映画だったと言えるでしょう。このような映画が公開されると「報道の自由の大切さ」とか、「我が国の映画にこのような映画がないのは情けない」とか言ったステレオタイプの批評が出てくるのが、へそまがりの私は鼻につきます(こういうふうに言うのもステレオタイプのように思えますね)。

私はそちらの方に関心がいかず、脚本の素晴らしさに驚きました。原作もなく、オリジナルでここまで話を持っていけるのは、優秀な脚本のおかげのように思います。点数のほとんどは脚本に捧げます。

あいかわらずのメリル・ストリーブですが、塩野七生がある本で彼女についての次のように言っています。「私は、彼女が大嫌いである。人生の苦悩を一身に集めたような顔はしないでよ、それこそ傲岸不遜というもです、とでも言いたくなる」と。

私はこの意見に全面的に賛成します。我が国の役所広司や佐藤浩市や岡田准一に通ずる胡散臭さい鼻につくいやらしさが。
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