piroko

ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書のpirokoのレビュー・感想・評価

3.9
メリル・ストリープ&トム・ハンクスの
安定感ある名演技もさることながら、
この社会の情報戦線と勢力争いの中で、
報道と自由、政治と真実、
そして経営における決断の難しさ。。
に対して、自分自身がどう向き合って
生きていくのか、
リアルな切迫感を感じつつ見入った。

時として、利害や世論は
友人達の間ですら真っ二つに割れる事が
多々あるこの変革の時代に、
自分の個人的私情と公的責任が
食い違う事もあり得る中で
決断を強いられるのが経営者という仕事。

覚悟を持って世を変えるというビジョンを持つならば、常にそうしたダブルバインドを乗り越える勇敢さと度胸を持て!
というメッセージを受け取った気がした。

ICT技術やネットが情報を制する
この時代に、"機密"というものを持つ
ことが、果たして是なのか非なのかでさえ
危ういような気がしている。

歴史という大切な資産を携えて、
我々は未来への決断を
日々迫られ委ねられている。

時に、それは家族や友人を想い、
涙を流すような感情を押し殺す決断だったとしても、信じる道を進む、
という事がどれだけ大変なことか。。



それでもやっぱり、
ケイみたいな経営者でいたい。

勇敢でありたい。

正義感をもってあるべき姿を
社会へ投げかけられる存在でありたい。

きっと難しい決断を強いられたとき、
この映画を思い出すのだろうなと思う。
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