けーな

モーガン夫人の秘密のけーなのレビュー・感想・評価

モーガン夫人の秘密(2019年製作の映画)
3.4
戦争で愛する家族を失った人達の悲しいストーリー。やはり、戦争の酷さを感じた。原題は、「Aftermath」で、「余波」という意味。邦題は、良くないなと思う。

主人公のレイチェルは、幼い息子を空襲で亡くした。とにかく、そんな辛いことってないと思う。戦争を経験するだけでも辛いのに、ましてや、幼い息子を亡くすだなんて、地獄の苦しみだろうと思う。そんな状況下に置かれたら、どうなるかってことを全く想像できないので、このレイチェルの心理や行動を安易に非難し切れないとは思う。だけど、やっぱり、不倫は、ダメだと思うし、それに、彼女が、息子を奪った敵国の人を、あんなに簡単に好きには、ならないだろうと思う。ちょっと2人の進展が早すぎる気がした。

レイチェルを演じたキーラ・ナイトレイは、良かったと思う。 

終戦直後、イギリス軍がドイツに駐留する際に、ドイツ人が住んでいた邸宅を取り上げて、そこに住むってことに驚いた。さらに、この映画のように、元の住人が、屋根裏部屋に住むっていうのにも、びっくり。戦争とか関係なくても、他の家族が、屋根裏部屋に住んでいて、家の中で、時々出くわすっていう状況は、ちょっと嫌だな。着替えてたら、急に横にいたとか、怖すぎる。

とは言っても、ステファンがカッコいいから、なびいてしまう気持ちも、分からないではない。ステファンを演じるのは、アレクサンダー・スカルスガルド。ステラン・スカルスガルドの俳優の3人息子の1番お兄ちゃん。

夫とギクシャクしてしまうっていうのも、理解できる。レイチェルの夫ルイスを演じたのは、ジェイソン・クラーク。息子のセーターを胸に泣き崩れるシーンが良かった。しかし、戻ってきた妻を許せるとは、心が広いな。

ステファンの娘は、レイチェルのことをどう思っていたのだろう。一緒に来るって聞いて、なんの違和感もなかったのかな。「お父さん、いつの間に、あの人と」って思わなかったのかな。
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