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ピンクのnyakoのレビュー・感想・評価

ピンク(2016年製作の映画)
3.3
インドの裁判ものは観るのは初めてでとっても新鮮。
インドでスマッシュヒットしたという今作は、インドの社会問題化しているレイプ犯罪への注目度の高さを伺えるような。
途中インターミッションをはさむものの長尺が当たり前なインド映画にしては130分と割と短め。

レイプされそうになり、その男の頭を瓶で殴ってしまった女。
それが逆に女側から売春を強要され、口論の末に瓶で殴られたと詐称した男から訴えられることに!

正当防衛が認められてもおかしくない状況下なのに、男性社会の偏見の目が働き、圧倒的に不利!
果たして容疑をくつがえすことは出来るのか?
裁判は加害男性に有利に展開してき、一筋縄で真実を勝ちえそうにない。

裁判で弁護を担当してくれる弁護士は元有能弁護士ながら、現在は薬物治療中につきすでに引退。
この弁護士が頼り甲斐めちゃくちゃあるんだけど、前半の登場シーンがあまりにも怪しすぎる!笑
普段もガスマスクみたいなマスク付けて散歩してる…治療のためで必要なのかな?
でも後半はマスク無し、びしっとスーツでまさに有能弁護士に変身しちゃうから大丈夫。

裁判中たびたび出てくる女子の安全マニュアル。
痴漢対策でもよく言われる女子が行動を制限する事によって安全が守られるってやつ。
とっても理不尽なやつね。
ついついなんでついてったの?なんて第三者は責めがちだけど、ついてった、すなわち性行為同意!って可笑しな話なんだよなぁと。

この青年たちは、金持ちのボンボンだからクズ…というよりも根っこからの女性蔑視から来る思想で、特段異常者というわけでもないのかも。。
娼婦では無いから強要されたらノー!ではなく、
例え性を商売にしててもノーと言ったらノー!なのだという最終的な主張に至るのはこの映画が言いたいことなんだなと。
彼女たちが娼婦であるか否かはそもそも関係ないっていうことを言いたいわけだ。

脱線だけどなぜタイトル、ピンクなの?
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