『今夜も夢で逢いましょう』
鑑賞後、作品名と音楽の歌詞がじわじわと沁みてくる。。。芝生に横たわるシーンは好き。スプリンクラーが効果的。
同じ夢をみる相手を知るなんて、ファンタジー要素たっぷりでロマンチックな映画だなあ。でも食肉加工場が舞台で度々、現実を突きつけられる。のちに絶妙なメタファーとなるのがよい。無音で光が眩しくて、瑞々しくて静謐で上品さがあった。
コミュ障で不器用な主人公。ベジタリアンなのに食肉に関わる仕事ってどういうこと?なんて思ってみたりして、はじめは退屈だった。でも、徐々に彼女の会話の練習やセックスをポルノをみて学んだり、カップルを覗きこんだりするあたりからグイグイ引き込まれていった。
誰かを近くに感じたり、愛しく思っても、触れることは容易ではない。心にも体にも。相手の気持ちを知りたくて、真っ直ぐな気持ちを吐露するシーンはドキドキして観てられなかった。
管理者のおじさんはどう見ても初老。左手が不自由だけど、色気は漂っている。色恋は引退したといいつつ、男の本能がそうさせるなにかがある。二人の物語は夢の中で結ばれるが、やがて…。
人は年を重ねても恋をする。でも、燃えるような激しい恋ではない。したくても出来なくなるから。聞いた話ではずーっとそばで優しく愛でるだけでいいのだという。
私にはまだ全てを理解することは出来ない。たとえ愛されたとしても、相手を愛せなければ心が苦しくなってしまう。体もうけつけない。誰かに愛されてるということは尊いことだとしても。無責任には全てを受け止められないから。
それでも愛を語るひとは、一緒に過ごすだけで至福の時だという。そうした精神的な繋がりで満たされる関係は、心の熟成度に比例するのだろうか。私はまだまだ未成熟だな…(^-^ゞ
二人の恋。パンくず。なんかいいなあ。
音楽を勧めたねーちゃんと掃除の色っぽいおばあちゃんまじ最高\(^o^)/