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スキン~あなたに触らせて~のcamusonのレビュー・感想・評価

2.5
(以下、多少のネタバレありです)

冒頭からピンクで統一されたファンシーな部屋を訪問した男に、顔だけの大写しでいろいろと講釈を垂れていたババアが、カメラが引くと、よりによって全裸ハイヒール!脂肪ぶよぶよ。この時点で、かなり要注意な作品であることに気付かされます。(もとい。朗報です。脂肪に隠れていて気付き難いですが、 全裸じゃなく布面積の小さいパンツ穿いてました。大して朗報でもねぇorz。焼け石に水。覆水盆に返らず。)

その後・・・
生まれつき眼球と瞼が無い女だったり、
口が肛門で、肛門が口の女だったり、
顔面の左側がぶよぶよの女だったり、
顔面全部がケロイドの男だったり、
小人症の女だったり、
奇形に性的興奮を覚える男だったり、
人魚に憧れて自分の足を切断したがる男だったり、

出てくるわ出てくるわ。リアル身体障害者から、ぼくのかんがえたオモシロ奇形まで、混然一体です。障害者への冒涜とも捉えられかねない、かなり攻めた作品です。

この手の変態作品に関しては、個人的評価方針として、笑えるかどうかを重視しがちなのですが、もとより危うい路線を攻めていることもあり、あまり笑えなかったのですよね。ウェイトレスが笑いを押し殺してる演技にはちょっと笑いそうになっても、そもそも、リアルであんなの見たら笑えないだろと抑制がかかる感じ。

そこそこ、退屈しない程度には、まとまっているのですが、大きな感動が得られるというわけでもなく、リスキーなことをしてる割には、肩透かしな感じもします。

正直、リアクションに困るし、距離を置きたい作品ですね。受け手に混乱をもたらすことが目的だとしたら、ある程度は成功しているのかもしれません。
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