口が肛門の少女。
こんな最強のヒロインが出てくるこの映画を、そしてこの少女が綴った表情を一生忘れる事は無いだろう。半立ちの生チンも惜しげもなく披露され、終始夢見心地で鑑賞したよっ！
外見に関して社会の蔑視からくるマイノリティの悲哀を描いた群像劇なのだが、重くなりがちなテーマをピンクやバイオレットカラーでシーンを統一する事により、この先に起こる暗雲や、得も云われぬ違和感を上手くファンタジーへと変換しスタイリッシュ且つブラックコメディへと描けていたのはとても素晴らしい。
正直に申し上げると、奇形という存在や奇形に対して欲情する性的指向を差別する気は全く無いのだが、次から次へと出てくる個性的な登場人物を生理的にというか無自覚に不快と感じた自分に、あとから嫌悪感を抱いたりもした。無意識の蔑視とでも言うべきか、。まだまだ浅い人間である事がとても悔しい。ルッキズムについてもう少し理屈で無く自然に受け入れられる感覚を持った人間になるべく、これからも日々努めていきたい。
結局私は外見に引っ張られるが余り人の内面や、人間性という点をしっかりと見れていないのかなぁと自覚し反省した限りです。。
観賞後。「あなたに触らせて」というこの映画のタイトルが意味する極限の孤独から発せられたピュアなメッセージが頭の中を駆け巡り、じわじわと涙が溢れ出た。
