髭ゴリラ

デトロイトの髭ゴリラのレビュー・感想・評価

デトロイト(2017年製作の映画)
3.8
本気で黒人差別を同じ人間として
自身の問題として捉えようとするならば

この作品から目を背けることは
出来ないであろう。

ここまで人が暴力的な尋問を受け続けるのを捉えた作品があっただろうか。

こちらを主観的に引き込んでからの
尋問シーンはただただ苦しくなる。

しかしこれが実話を基にしていることが
何より苦しい。

貧困・格差・差別
それらへの鬱憤が黒人たちから少しでも溢れてくるのを待っていたかのように
白人警官たちは正義を名乗って
ひたすらに暴力を正当化していく。

これはフィクションではない。
この地球にいまも起こる事実なのだと

日本で暮らす私たちが
日常の当たり前を捨て去って
しっかり目を向けなければならない作品。

人種差別は終わっていない。

黒人大統領が誕生したとき
緩和したのだと勘違いしていた。

いまの大統領が白人至上主義であること
その名の下、主義は正義となって
振りかざされることも...


グリーンブック
ブラッククランズマンなど
ユーモアを交えて差別問題を捉えるも
ありだが

ど直球に直視するならこの作品。

いまこのタイミングだからこそ
是非観て頂きたい。
髭ゴリラ

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