青いむーみん

あさがくるまえにの青いむーみんのレビュー・感想・評価

あさがくるまえに(2016年製作の映画)
3.6
 主人公が早々に離脱して臓器に取って代わられる映画。ドキュメンタリーではないし、ドキュメンタリー風にも撮っていないが全てがリアルに事が進む。意外性も何もなく、ただこうなったときにはこういう状況になるということを示していく。臓器の移籍先を提供する代理人役にタハール・ラヒム。彼の職業がメインとも言えるかもしれない。移籍元には恨まれたり、蔑まれたりすることも多いだろう難しい立場だ。彼の元主人公に対する配慮に亡くなっていても敬意を欠かない日本で言うおくりびと的精神を感じる。
 
 元主人公には彼女ジュリエットがいる。その彼女との出会いからくっつくまでが凄い。考えるのめんどくさかったのかと思うほど手っ取り早い。案外こんなものなのかもとか思えんよ。まぁ僕が悪いのかもしれんけど。はぁ・・・観る人が観れば「まぁステキ!」なんて思うのかもね。

 「俺がサーフィンを教えたのが悪かったんだ」違うわ!シートベルトの意義を教えられなかったのが悪いんじゃ!自分が医者だったらこのセリフが喉まで出かかってたと思う。

 なんにせよクオリティは高い。興味深いところもあるし、グッと来るシーンもあるし、綺麗な映像もあって儚い画もあってと、いいところは確かにあるけど特別印象に残る映画ではなかった。