バレエ好きな人にはたまらん映画だと思うけど、単調。挫折しか描かれてない主人公の人生とか、はっきりしない場面ごとのいきさつとか、見ていてあまり面白いものではなかった。キラリと光る成功とか、達成感とか、そういったものを少しでも期待してたけど、最後も象徴的なダンスのシーンで終わるし。
結局、ポリーナは、何を考え、どうなっていきたくて、そして何を掴んだのだろうか。ただ自分の踊りを追い求め、挫折を繰り返しながらさまよい続ける姿を、淡々と映し出していく。
それならば、ラストはもっと劇的に、カタルシスを感じさせる内容にすればよかったと思うけど、そのシーンがどうも弱いので、コントラストがぼやけて、なんか「無謀で無茶な生き方をしているバレリーナが報われない物語」という記憶しか残らなかった。