すー

シェイプ・オブ・ウォーターのすーのレビュー・感想・評価

4.7
見終わってからずっとこの感情にどんな名前をつければいいんだろうと考えている。色々な感情が綯い交ぜになって、とにかく心が震えている。映画を思い出せば思い出すほど胸がぎゅっと締めつけられる。切ないのか愛しいのか判別できない。おそらく両方なんだろうな。もう一度スクリーンで観たくなる映画だった。

映像の美しさはもう美しかったとしか言いようがない。目に焼き付いて離れない。この時間がずっと続けばいいのにと思ってしまった。
それから音楽も良かった。この音楽なしにこの作品は成り立たないと思った。正直ただただアレクサンドル・デスプラの音楽が好みなだけかもしれない。作品自体に興味がない人でも彼のファンには是非観に行ってほしい。それくらいお気に入り。

あとサリー・ホーキンスの演技が素晴らしくて本当に振り幅が広い役者さんだなと圧倒された。彼女に演じてもらうつもりで書いたというだけあって隙がなかった。元々好きだったけれどもっと好きになった。見終わったばかりの今、まさしく虜になっている。
ついサリー・ホーキンスのことばかり話してしまうけれど、皆それぞれの役柄にしっかりと合っていた。見ている最中には演技上手いといちいち感じなかったけれど、振り返ってみると皆演技が上手かったなと感じずにはいられなかった。だからこそより作品に没入できたんだと思う。
余談だけどマイケル・スタールバーグの作品選びも凄いなと感心した。

一年半くらい感想書いてなかったのに久しぶりに火をつけられた。
そんな作品を生み出してくれたギレルモ・デル・トロにありがとうと言いたい。
すー

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