さうすぽー

シェイプ・オブ・ウォーターのさうすぽーのレビュー・感想・評価

4.1
「パシフィック・リム」の監督で、ヴェネツィア映画祭で最高賞を取り、アカデミー賞候補となっていたので楽しみでした!

凄く良かったし、評価される理由も概ね理解出来ました。

主演の演技が凄かったです。
喋れない約どころであれだけ感情豊かで解りやすいキャラクターにしてたのに感銘を受けました。

魚男の特殊メイクも凄くリアルでした。
本当にこういう生き物いるんじゃないかというくらいクオリティが高かったです。

全体的に水を強調した演出が映画を彩る要素になっていて、この映画の美しさはそこにあると思います。
特にヒロインと魚男が愛し合うシーンや水中にいるシーンは非常に幻想的で綺麗でした。
本当に水の中にいるんじゃないかという作りになってます。
音楽も60年代のジャンルも取り入れたりしてて、自然でバックで流れると心地よかったです。(グレイテスト・ショーマンより再現度高いです笑)
背景描写も当時の時代背景を思わせるほど作り込まれてて、この映画に見事にマッチしていて良かったです。

ただ、魚男を虐待する悪役の描かれ方が曖昧でした。
高圧的に支配する感じに描かれてたのですが、ヒロインにセクハラをするシーンは要らないだろと思いました。
また、一部モザイクを入れたシーンがあったのですが、本当に要らないです。正直かけないでほしかったし、何ならカットしても良かったです。

とはいえ、全体的に凄く好きな映画です。アカデミー賞やベネチア映画祭で高く評価されたのも納得は出来ます。
人間と異種生物という奇想天外なおとぎ話ですが、芸術作品として非常に完成度が高いです。

自己採点 82点