エリオット

ボヘミアン・ラプソディのエリオットのレビュー・感想・評価

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)
4.5
エレキギターが奏でる20世紀FOXのファンファーレ(Spotifyでサントラをダウンロードしたらこれも入っていた!)で始まる伝説のロックバンドの物語。

中学のころにJAZZというアルバムで触れて以来日常として接してきた楽曲たちに秘められたエピソードが語られてゆくたび胸の高鳴りを押さえることは難しいが、冷静に見れば作品自体はハリウッドの伝統的な音楽伝記映画と同じく、成功への道のり、栄光、孤独、挫折、復活、希望という王道パターンに則った作りとなっている。

音楽への情熱、友情、観客との一体感、人種、セクシュアリティ、孤独、ドラッグなどをぶち込んだ個々のエピソードが彼らの音楽のように非常にエモーショナルなうえに、それらが全てラストのライブを盛り上げるためのバランスよい伏線となっているところが素晴らしい。

そしてラスト、圧巻のライブ、ここでも監督は奇をてらわず、伏線となった家族や観客あるいは猫の画まで挟み込みつつ、約20分間途切れることなくアップ、アップ、またアップの画で畳み掛けていく…

当時からシアトリカルと評されていた彼らの音楽が映画との相性も抜群だったことを証明した今年最も興奮した1本!
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