YosukeIdo

ちはやふる ー結びーのYosukeIdoのレビュー・感想・評価

ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)
4.6
■映画ブログ「シネフィル倶楽部」にてレビュー公開中!

https://ameblo.jp/cinefil-club/entry-12362465978.html

前作から2年───なんとも見事で天晴れな完結編!
たまらなく面白い、良質な映画です。

スポ根・部活動映画として、こう、ぐわっ!と血がたぎる瞬間もあり、その一方でとても爽やかな気持ちになれる瞬間もあり、この映画を観ていると「煌びやかなオレンジ」と「明るい水色」、そんな二色が頭に浮かびます。

『上の句』『下の句』『結び』の三作を通してあくまで「瑞沢高校 競技かるた部」にフォーカスをあて、それを通して主人公「千早」を描く事に終始している本作。

『結び』は、高校最終学年になった千早の成長を描く物語となっています。

そしてその成長の描き出し方は『千と千尋の神隠し』や『崖の上のポニョ』で宮崎駿が用いた方法と同じでしたね。

『ちはやふる』という映画に惚れ込んで、結局シリーズ全作レビューすることになってしまいました(笑)

シリーズ通して"映画としての"ちはやふるの世界観や物語を紡いできており、それを無駄にせず今作で活かしています。

『上の句』『下の句』でのセリフや映像を引き合いに出したりして(またその引き合いの出し方がうまいっ)、原作から新しい要素を無理に引っ張ってきて入れ込むのではなく、あくまでここまで前2作で広げた映画『ちはやふる』としての風呂敷を閉じ、その世界を完結させようとしています。

単純に『下の句』以降での原作の物語をまとめようとする作品だったら、そうはなってないはず。

春休み、この映画にきちんとヒットして欲しい!!!!笑

手放しの賞賛から入りました今回のレビューですが、『坂道のアポロン』同様、この作品がちゃんとヒットしないとなると日本の次世代の映画ファンの審美眼が心配になる(笑)

審美眼というとオーバーですが、数多ある漫画原作の映像化の中で、というより数多あるからこそ、その中でもこういう秀逸な作品を見分ける審美眼───利き酒や利き茶ならぬ、"利きシネ"みたいなものができていかないと…!と思うわけです。

おそらく初週は『リメンバー・ミー』に軍配が上がるでしょう。
(実際そうなりましたね)

しかし『上の句』の時は口コミで作品の質が伝わり、公開3週目にしてランクを大幅回復してジャンプアップしたように、粘り強く息の長いランキングになり多くの人の心に残る作品になればいいなぁと。

少しでもその応援になればと思い、完結編もレビューさせて頂きました♪

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