こじらせ男子の白昼夢

ランペイジ 巨獣大乱闘のこじらせ男子の白昼夢のネタバレレビュー・内容・結末

ランペイジ 巨獣大乱闘(2018年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

迷ったら観ろ。迷わなくても観ろ。
これで良いし、これが良い。

最高の体験だった。

あらすじは
エナジン社というバイオ系闇企業が、宇宙ステーションで違法遺伝子操作実験をしていた。
ある時、実験中のネズミが暴れ、宇宙ステーションが木っ端微塵。遺伝子サンプルが地球に落下してしまう。
その遺伝子サンプルを丸呑みしたワニ、嗅いでしまった狼、そして浴びてしまった動物園のゴリラ(ジョージ)が巨大化して暴れまわる。

主人公は元アメリカ陸軍特殊部隊員で、国連の対密猟特別チームに所属していたこともあり、ゴリラと手話で会話が出来る霊長類学者のロック様ことデイビス。
これだけ設定を盛っているのに何も違和感がない。軍製の拘束具を素手で引きちぎるゾ!

ジョージはアルビノの真っ白なオスゴリラ。密猟者に母を殺され、自身も捕まりそうになっていたところを、デイビスに救われ、動物園で暮らすようになった。デイビスの相棒。2人で1つ。地元じゃ負け知らず。

もう本当に面白い。
特に、モンスター相手に近代兵器の一切が通用しないのが大変良い。

「事情を話しても解ってくれない軍部が、こちらの要望を無視して仲間のモンスターに攻撃してくる。」

これ、モンスターパニック映画のあるあるかつ地味にストレスが溜まる展開なのですが、本作では1ミリもモンスターに効かない。全く通用しない。最高。
また、悪役も信じられないくらい分かりやすい。これ以上無いくらいシンプル悪。悪の無印良品。バイキンマン御大と比肩する悪の芸術。散り際も見事。

本国アメリカでは「映画スタジオがアメリカ人を洗脳する典型的なポップコーン馬鹿映画の一つ」と酷評されたそうだが、むしろポップコーン馬鹿映画は誉め言葉ではないだろうか。

映画には興業収入や口コミに基づき、成功や失敗が付いて回る。
が、私にとって本作は基準が異なる。私はこの映画をある種の正解だと思う。この手のジャンルにおける正解。正しさが滲み出ている。
小難しいことを考えず、気軽にポップコーンを食べながら、是非楽しんで観て欲しい。