のぢ

劇場版シネマ狂想曲 名古屋映画館革命ののぢのレビュー・感想・評価

5.0
「シネコンと自分の考え方が違ってきてしまった」「映画だけで勝負している映画館だったのでここに来た」

なんと羨ましい言葉だ…
今現在シネコンでバイトしている自分としては坪井さんの感じた「考え方の違い」つまりサービスを求める客への接客と、映画だけを楽しんでほしいと考える映画ファンの(スタッフ)間の、価値観の相違はヒシヒシと感じている。
映画に浸りたい。その一念でシネマスコーレの副支配人として働き、食事もままならないほどの止まらない映画トークを、本当に心から楽しそうに話し、VHSを30本以上も心底嬉しそうに買い込み坪井さんに、さまざまな映画監督が惚れ込むのも当然のことだろう。

また、映画をもっと面白くしてやろう、こうしたら面白いんじゃないかと高価な機械を躊躇いもなく購入し、「とびだシステム」なる画期的な4D上映会など、やることなすこと全力で乗っかっていく坪井さんやシネマスコーレのスタッフ達がとても楽しそうで、キラキラと輝いて見えた。

自分が名古屋に、ひいては愛知にいる限りは、なんどでも何度でも見返したい作品

名古屋駅のすぐ裏のスクリーン数1、最大人数50人ほどのちいさなちいさな劇場で始まった映画館革命が、いつの日か日本全国を熱狂させることを願ってやまない。
のぢ

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