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マッド・ダディのSY3KRのレビュー・感想・評価

マッド・ダディ(2017年製作の映画)
2.5
電気で止まった心臓を刺激しつつ闘う『アドレナリン』・オンラインゲームで囚人同士が殺し合う『ゲーマー』など、良く言えば童心を忘れない、悪く言えば妄想中学生なブライアン・テイラーが監督したホラー。

親による子殺しという最低最悪の設定を、コメディ色を強調し、タチの悪いブラックジョークとしてユーモラスに描き切ろうとする点に作り手のとんでもない狂気性を感じる

ブライアン・テイラー監督は明らかに「親が子供を無差別に殺し回ったら面白いよな〜」と言う安易な発想から本作を作り始めているとしか思えず、設定以上の理由が何も用意されていない。劇中では何故か家庭を持ち、何気ない普通の生活に順応していくことの苦しみがノスタルジックに語られるが、それで共感できる人がいると本当に思ったのだろうか…。

ただしニコラス・ケイジのぶっ飛んだ真に迫る演技だけは見応えがあり、この映画以降、目ん玉をひん剥いて狂乱する姿をあちこちで見れるようになったのは嬉しい限りである。

⚫︎トマトメーター
・批評家支持率:75%
・観客支持率 :40%
「本作の狂った設定は、邪悪でダークかつ血生臭いこのコメディにとって効果的な土台を成しており、ニコラス・ケイジの大袈裟な演技も適切に機能している。」
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