SY3KRさんの映画レビュー・感想・評価

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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.0

『少年は残酷な弓を射る』で激賞を集めたリン・ラムジー監督が、怪優ホアキン・フェニックスを迎えて送る異色のスリラー。

主人公であるジョーの感じる絶え難い苦しみが、じわじわと見ている者の心を蝕む。彼は幼
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プライベート・ウォー(2018年製作の映画)

4.0

シリアやレバノンの内情を取り上げてきたドキュメンタリー作家のマシュー・ハイネマンが、実在の人物を主人公に描く伝記ドラマ。

これまでドキュメンタリー作家としてのハイネマン監督しか知らなかったものだから
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幸福なラザロ(2018年製作の映画)

4.5

前作『夏を行く人々』でも大いに注目を集めたイタリアの俊英、アリーチェ・ロルヴァケル監督が描く不思議な世界観のドラマ。

ちょっと聖書に詳しい人なら、本作が「ラザロの復活」と「金持ちとラザロ」の2つをミ
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スケート・キッチン(2018年製作の映画)

3.0

ドキュメンタリー作家として作品を世に放ってきたクリスタル・モーゼル監督が、初めて長編に取り組んだ青春ドラマ。

女子スケーターというちょっと見慣れない題材を扱っているが、中身は典型的なジュブナイルとい
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Museum(英題)(2018年製作の映画)

3.0

無気力な獣医学生のホアンは、愚鈍な親友のベンジャミンと結託し、クリスマスの日に国立美術館から貴重なマヤ・アステカ文明の遺産を窃盗する計画を立てる。お祭り騒ぎで警備も手薄だったことから計画通りに事は進む>>続きを読む

ファースト・マン(2018年製作の映画)

4.0

『セッション』『ララランド』でその名を轟かせた神童デミアン・チャゼルが、ニール・アームストロング船長の半生に迫る実録ドラマ。

1960年代当時の時代性を再現しようと、撮影・セット・音楽に至るまで徹底
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アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)

3.5

マーベル・シネマティック・ユニバース:フェイズ2の第8作。監督は前作に引き続きペイトン・リードが務める。

前作同様アクションシーンは爽快の一言に尽きる。今作ではアントマンだけでなく、建物から車まであ
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.5

『エクス・マキナ』で脚光を浴びたアレックス・ガーランド監督が、持ち前のセンスを更に開花させたSF映画。

劇中に登場する「シマー」は美しさと不気味さを兼ね備えており、気持ち悪いけれど何故か魅了されてし
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シュガー・ラッシュ:オンライン(2018年製作の映画)

3.0

『シンプソンズ』を手がけたことで知られるリッチ・ムーア監督が、ディズニースタジオとタッグを組んで贈るアニメーション。2012年公開第1作の続編となる。

ヴァネロペとラルフがアーケードの世界を飛び出し
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アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)

3.0

失踪した少年に成り済ます犯罪者を取材する『Imposter』が好評を博したバート・レイトンが、実際に起きた窃盗事件の全容を斬新な手法で描いたサスペンス。

実際の犯人たちにインタビューするドキュメンタ
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

4.5

レバノンのベイルートを拠点として活動するジアド・ドゥエイリ監督が手がけたサスペンス・ドラマ。レバノン史上初めて、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされる快挙を成し遂げた。

とにかく完成度の高い映画
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ディア・ファミリー ~あなたを忘れない~(2018年製作の映画)

3.5

どちらかと言えば女優としての活動が主であったエリザベス・チョンコが、自身の体験をもとに手がけた家族ドラマ。

ヒラリー・スワンク、マイケル・シャノン、ブライス・ダナー、ロバート・フォスター、タイッサ・
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Bodied(原題)(2017年製作の映画)

3.0

大学生のアダムは「ラップカルチャーにおけるNワードの使われ方」をテーマに卒論を書くことに決め、彼女のマヤを連れてストリートバトルの取材に出かける。しかし、そこでひょんなことからバトルをけしかけられたア>>続きを読む

チャンブラにて(2017年製作の映画)

3.5

イタリアの新鋭:ジョナス・カルピニャーノ監督が、イタリア南部に暮らすロマ人のコミュニティにスポットを充てたドラマ。

本作は実際にロマの人々が暮らすカラブリア州にて撮影された。監督は自分の盗まれた車を
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サラブレッド(2017年製作の映画)

2.5

舞台作家として活躍してきたコリー・フィンリー監督のデビュー作となり、サンダンス映画祭を初めとして多くの注目を集めたスリラー。

今をときめく若手2大スター、アニャ・テイラー・ジョイとオリビア・クックの
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キンダーガーテン・ティーチャー(2018年製作の映画)

4.0

幼稚園教諭のリサは平凡な毎日に鬱屈とした思いを抱えながら生きていた。趣味で詩作を始めるが、これも上手くいかない。そんな折、園児のジミーがふと口にした詩にリサは感銘を受ける。それをクラブで披露したところ>>続きを読む

Madeline's Madeline(原題)(2018年製作の映画)

2.5

孤独な少女マデリーンは、即興演劇グループの一員である。彼女はそのことに喜びを感じているが、母親はこれを否定しケンカが絶えない。ある日、彼女の演技力に感嘆した主催者のエヴァンジェリンは、マデリーンを主役>>続きを読む

メアリと魔女の花(2017年製作の映画)

2.5

スタジオジブリの制作部解体に伴い、プロデューサーの西村氏がスタッフを再結集。新たに立ち上げたスタジオポノックの長編第1作となるアニメーション。

スタジオポノックと言いつつデザインは完全にジブリのそれ
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アップグレード(2018年製作の映画)

3.5

『インシディアス』を始めとして数々のホラーを手がけてきたリー・ワネル監督が、SFアクションに挑んだ一作。

100年後の未来は想像がつきにくいものだが、本作では50年後の近未来が様々なガジェットによっ
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ミスエデュケーション(2018年製作の映画)

3.0

『Appropriate Bhavior』でLGBT界隈の実態をユーモアたっぷりに描いたデジリー・アッカヴァン監督が、コンバージョン・セラピーを取り上げた青春ドラマ。

この映画の舞台は1993年とな
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レット・ザ・サンシャイン・イン(2017年製作の映画)

2.5

フランスの巨匠であるクレール・ドニ監督がジュリエット・ビノシュを主演に綴るラブストーリー。日本ではかつて東京国際映画祭で公開され、いくつかの映画館でイベント上映の機会があったがそれっきり。現在、日本で>>続きを読む

カーゴ(2017年製作の映画)

3.5

本作は元々短編であったが、好評を博したため4年の歳月を経て長編へ生まれ変わった。まさにアメリカンドリームど真ん中の話で、監督のベン・ハウリングとヨランダ・ラムケは実質これがデビュー作となった。

20
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クレイジー・フォー・マウンテン(2017年製作の映画)

2.0

オーストラリア出身のドキュメンタリー作家で、数々のネイチャードキュメンタリーを手掛けてきたジェニファー・ピードンの新作。

まず、この映画は元々オーストラリア室内管弦楽団とのコラボレーションを目的とし
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ザ・ブレイカー・アッパラーズ 別れさせ屋の私たち(2018年製作の映画)

2.0

主演のジャッキー・ヴァン=ビークとマデリーン・サミが監督や脚本も手がけた、ニュージーランド発のコメディ。

「別れさせ屋」を営む2人の珍道中を綴る喜劇なのだが、とにかく下ネタが多い。女性が悪びれること
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ちいさな独裁者(2017年製作の映画)

3.5

『ダイバージェント』や『GIジョー』など、どちらかと言えば大味な娯楽作を手がけているイメージのロベルト・シュヴェンケ監督が、史実ベースのドラマに挑戦した一作。

本作は実話に基づいており、モデルのヴィ
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タリーと私の秘密の時間(2018年製作の映画)

4.0

独特な視点で描き出される人間ドラマを得意とするジェイソン・ライトマンが、『ヤング≒アダルト』に続き、再びシャーリーズ・セロンとタッグを組んだ一作。

2人の子どもの世話をしながら次の出産の準備に忙殺さ
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リビング・デッド サバイバー(2018年製作の映画)

3.0

フランス産のゾンビ映画で、監督したドミニク・ロシェについてはあまり詳細なデータが得られなかった。手がけた作品の数も少ないのに、アンデルシュ・ダニエルセン・リーやゴルシフテ・ファラハニなど著名な人物がキ>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

4.0

主人公のステファニーとエミリーは何から何まで正反対で、その違いは外見からも一目瞭然だ。身長157センチの小柄な体型で、服装はやや地味・キュートなステファニー。対するエミリーは身長178センチのモデル体>>続きを読む

ゴールデン・リバー(2018年製作の映画)

3.5

寡作だが作品のどれもが脚光を浴びるジャック・オーディアール監督が、これまでとは毛色の違う、ユーモラスな西部劇に挑戦した。

本作では生と死のコントラストが巧みに演出されている。シスターズ兄弟のやり取り
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ナンシー(2018年製作の映画)

3.0

北朝鮮を主題にしたドキュメンタリーなどで評価を高めたクリスティーナ・チョーが、初めて長編監督を務めたサスペンス。

共感性羞恥持ちの方は見ているのがかなりシンドイので、注意してほしい。自分を着飾るため
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Styx(原題)(2018年製作の映画)

4.0

医師のリケは休暇を取り、1人でジブラルタルからアセンション島を巡るセーリングの旅に出る。その最中彼女は大きな嵐に遭遇するが、これを無事に乗り切った。しかし翌朝、リケはトロール船が漂流し、多数の人々が救>>続きを読む

ゲーム・ナイト(2018年製作の映画)

3.5

ジョン・フランシス・デイリーとジョナサン・ゴールドスタインの2人がヒット作『モンスター上司』に続き、再びタッグを組んだ。主人公が恐ろしい曲者揃いのペア3組という点は共通している。彼らの掛け合いは馬鹿馬>>続きを読む

天才作家の妻 -40年目の真実-(2017年製作の映画)

3.5

短編やテレビドラマシリーズなどで確かな実力を残してきたビョルン・ルンゲ監督が、女性の解放をテーマに綴るサスペンス・ドラマ。

多くの批評家たちがグレン・クローズの演技にしか触れていないことからも分かる
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ロニートとエスティ 彼女たちの選択(2017年製作の映画)

4.0

『ナチュラル・ウーマン』でも同性愛者が大変な差別を受けていた時代を痛烈に描いたセバスチャン・レリオ監督が、本作では宗教と同性愛の関係性に焦点を当てた。2018年で言えば、『ある少年の告白』でもほぼ同じ>>続きを読む

ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男(2017年製作の映画)

4.5

アフガニスタンへ派遣された兵士を追ったドキュメンタリー『アルマジロ』で注目を集めたヤヌス・メッツ監督が手がける、実録スポーツドラマ。

ボルグVSマッケンローというタイトルにはやや偽りありで、本作は実
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ファイナル・イヤー: 政権最後の一年(2017年製作の映画)

2.5

オバマ大統領政権最後の1年を記録したドキュメンタリー。過去にU-NEXTやネットフリックスで配信していたが、現在は版権が切れているため、日本で見る手段は無くなっている。

オバマ大統領の人柄に注目した
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