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アメリカン・アニマルズのSY3KRのレビュー・感想・評価

アメリカン・アニマルズ(2018年製作の映画)
3.0
失踪した少年に成り済ます犯罪者を取材する『Imposter』が好評を博したバート・レイトンが、実際に起きた窃盗事件の全容を斬新な手法で描いたサスペンス。

実際の犯人たちにインタビューするドキュメンタリーパート、俳優たちが犯人を演じるドラマパートが交互に描かれる奇抜な作りの映画。このユニークさが批評家にウケたんだろうなあ、だけどそれ以上でもそれ以下でもないなあ…という一作。

前作『Imposter』は、まず取り上げた題材自体が非常に面白かった。加えて、偽物だと分かっていながら息子の生還を信じようとする家族の心情など、解釈の余地もあって興味をそそられた。それに比べると、単なる大学生の盗難未遂事件ではインパクトが薄すぎる。

彼らの動機はあまりにも不純だし、手口もバカすぎて救いようがない。しかし残念なことに、今やこの手の後先考えない承認欲求モンスターは腐るほどいて、この狭い島国日本でも毎日のように炎上騒ぎを繰り返している。実際の犯人のインタビュー映像も凡庸で、反省と後悔を口にするばかりだから、そんなに新鮮味もない。

というわけで、構成のワンアイデアに星3つ。

⚫︎トマトメーター
・批評家支持率:88%
・観客支持率 :82%
「本作には多くの重いテーマが絡み合っているが、気味が悪いほど説得力を持った真実の犯罪スリラーを提供することにも成功している。」
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