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アントマン&ワスプのSY3KRのレビュー・感想・評価

アントマン&ワスプ(2018年製作の映画)
3.5
マーベル・シネマティック・ユニバース:フェイズ2の第8作。監督は前作に引き続きペイトン・リードが務める。

前作同様アクションシーンは爽快の一言に尽きる。今作ではアントマンだけでなく、建物から車まであらゆる物が変幻自在。小さくなったり・大きくなったりを繰り返し、この作品にしかできないアクションを次から次へと見せてくれる。「アントマンにしかできないこと」をしっかり絵的に表現できているのが良い。

キャラクター同士のコミカルなやり取りも健在で、マイケル・ペーニャ演じるルイス一味のしょうもない冗談に心が和む。スコットとホープの恋の進展や愛娘キャシーの成長など、全てのサイドキャラに見どころが用意されており、全方位への気配りに隙がない。

その一方、ちょっとお話はインパクト不足。そもそも「量子世界の母親を救いたい」のはホープであってスコットではない。今回彼は完全に巻き込まれた側なので、主人公として何かを解決しようとする積極性が感じられない。敵役のゴーストも目的が同情心を誘うからなのか、ヴィランとしての存在感に欠ける。

『アベンジャーズ・エンドゲーム』を見た後に振り返ると本作の重要性がわかるのだが、初見では何故このタイミングで無関係な話をしているのか、不思議に感じると思う。

⚫︎トマトメーター
・批評家支持率:87%
・観客支持率 :79%
「ポール・ラッドとエヴァンジェリン・リリーの惜しみないカリスマ性に支えられた軽快で明るいヒーロー映画の本作は、MCUに必要な口直しの時間を提供してくれる。」
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