oba

さらば青春の光のobaのレビュー・感想・評価

さらば青春の光(1979年製作の映画)
2.9
@吹替

喜怒哀楽のことだろうと推測しつつもクスリで得たかりそめのキマった笑顔がどうしても喜または楽にカテゴライズできず
(このキマった笑顔を中心として目つきが全体的にヤバく、その表現には賞賛を送りたい)
Quadropheniaの題を自分的に回収することができなかった

パパにお前はおかしいと詰められるところが回収しどころさんなのも察しがつくけど訳がいかにも文語でえぇ…って思いながら見てた
立花くんだからたぶんリマスターだけど訳は直さなかったのね

ファッションとしてカッコいいモッズコートも集団の制服としての意味を与えられてしまうと、何かかっこいい服着て誰かが真似してカルチャーになったものを全部制服とみなすなら、自己表現としてのファッションは流動的で、常にその時誰もやっていないことを探し続けるしかないんだな
ファッション以外でも自己表現は修羅で茨のけもの道だから、みんな同志なのよ

ステフはクソ女だなとも口汚く振って後顧の憂いを断ってくれる優しい子だなとも思って情緒がわからなくなった

自分語りかつスレチ(原作盤の評価になってしまうため)ですが、身の回りでガレージロックバンドの音楽性を無視して影響系譜や物語性に傾倒する人間が多かった過去がありまして
それらのヒーローの一角だったと言われるThe Whoに対して「UKの古い偉いバンド」くらいの認識しかなく、コンセプトアルバム・ロックオペラをやる印象を一切持ち合わせておらず、この機にパラダイムシフトが起きてくれることを期待して聞いた

子供たち(リバティーンズとかTVUとか)の傾向から想像してたよりも先進的かつギター編成に囚われない楽器使いが印象的で、当時であれば名盤と呼ばれるに足る作品だったのは感じた
DolbyATMOSの台頭で本来志向されていた環境音などのクアドロフォニックも現実的になった今ドルビーリマスター出しては?とも
ただ現代の曲ズに慣れてしまった若輩者の脳では申し訳ないがガレージの主要素たるシンプルなコード進行が退屈に感じてしまった、根本的にこの系譜と合わない可能性が高い、お兄さん許して…
oba

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