KnightsofOdessa

ロダン カミーユと永遠のアトリエのKnightsofOdessaのレビュー・感想・評価

2.0
[ラストだけ良かった] 40点

今更ロダンを映画にしてどうすんだと思ったら、多くの人が同じことを思っていたようで、IMDbもLetterboxdもかなり悲惨なスコアを叩き出していた。しかも、大好きな『あばずれ女』のドワイヨンだし、なんだかなあ。本作品の薄暗い作業場でのくだらないモノローグ、素人臭い芸術談義、女々しい追いかけっこの繰り返し、退屈な長回しはどれを取っても取るに足らないし、このために彫刻の特訓を重ねたというヴァンサン・ランドンは俳優というよりもずっと同じ様な顔をした置物のようだ。長回しが相まって演劇の録画のようにしか見えないし、ちょくちょく出てくる創作シーンも感情表現というよりかは映画としての言い訳のように登場するのがいけ好かない。

それでも、カミーユ・クローデルを全面に押し出さないのは良かった。取り敢えず話題性は置くことになってもロダンを描きたいという想いは伝わった。モデルや女弟子の数も多すぎて訳わからんが、モデルと弟子と3Pするシーンは脈絡なさすぎて最早笑えてきた。ラストも良い。異国の地で別の視点からも捉えられつつ、過ぎ去った長い年月を思う。華麗なる一本締め。
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